【理想と現実のはざまに】
※あくまでも個人的な経験と偏見によるものです。
連日、Twitterで多くの方の意見や悩みを拝見しています。
既に未来に向けて、周りより先を行く方もいますが、多くの方が不透明な将来に対しての不安を抱えながら毎日を過ごされていると思います。
個人的に理想の介護現場というのは、(介護業界における)某有名映画のように主人公の成長が感じられる介護施設なんだと思います。
(私は昨年、都合3回立て続けにその映画を観たのですが、さすがに3回目は観るのもしんどく途中退場してしまいました。)
一般の方々に対して介護に対する良いイメージの定着に繋がる内容だと思う反面、介護の現実に悩む方々に対しては気休めにもならないかもしれないとも、感じました。
ただ、先日もニュースなどで取り上げられているように、『注文を間違える料理店』など認知症になった方と一緒に行う取り組みが世間にも認知されるようになってきたため、今後更なる発展に繋がる希望も持っています。
現に日本の人口は少子高齢化の懸念から現実問題になっていますので、介護保険に依存する現在のビジネスプランでは成り立たないことは明白です。
誤解を恐れず申し上げると、実際の介護現場は若い職員が少なく、定年前もしくは定年後の職員ばかりで過酷な労働をしている所も少なくないと思われます。
介護記録1つ取ってみても、最新の記録ソフトで先進的に行っている所もあれば、手書きで事細かに記載しなければならない施設も多く、介護ソフト導入にもコストが嵩む上に現場の職員が使いこなせず埃を被っているような場面も見てきました。
勤続10年以上の介護福祉士には月額8万円の処遇改善のニュースも賛否両論ありますが、10年選手の介護福祉士であればケアマネや社会福祉士などの資格を取得して別の職種に転向してる可能性が高いです。
(これに関しては、「介護業界で」と記載されたらしいですが、事業所(法人)に判断を委ねるやり方では現場の職員に適正に支給されるか定かではありません。)
それに、だらだらと現場の仕事だけをしていると評価されるような職員に支給されて、努力している中堅以下の職員に支給されない、となればモチベーションも下がります。
(まあ、資格取得もせず資質向上に努めない職員に支給されないだけマシかもしれませんが。)
しかし、「未来」というのは不確定要素な存在なので、今あれこれ悩んでも仕方ない事だと思います。
今、休職中の私が偉そうに言える立場ではありませんが、一生懸命努力しても報われないことばかりで未来に絶望するよりは、一度手放してみることで案外いい結果を生む場合があるので『辞める』という選択を強くお勧めします。
勿論、自己責任ですが。
少し前に、とある保育園の引き抜き問題等がありましたが、社会の関心なんてすぐに別の方に向いてしまいます。
当事者にとってみれば死活問題でも、傍からすれば所詮は他人事。
『辞める』という決断は、大きなエネルギーが必要になりますが、それだけ悩んだ方なら次の職場ではきっといい状態に変化できると思います。
それに介護施設で定年まで勤め上げても、大企業のようにしっかりとした退職金の額には及びません。
大企業でも、いつなくなるかわからない時代なので、いつまでも辛い思いをして一つの所にしがみつくより、様々な経験をした方が結果的に財産になると思います。
こんなことばかり書いていると、『組織人とは、』みたいなことを言われかねませんが、形骸化した組織の存続のために命を削るより、自ら作り上げた方がいい組織がつくれると思います。
まあ、現時点ではあまり晒せない事の方が多いのでこのくらいにしますが、現に介護業界も競争社会の中で淘汰される法人が後を絶たない状況なので、しっかりと世の中に目を向け価値観の変化に合わせて生きていく事が大事だと思います。
現状を嘆くより、『今できる最大限の取り組みを続けられる仲間を作ること』が、いい未来に繋がる道だと私は確信しています。
つづく