【最近の介護施設の諸問題について】
ブログを開設してから一か月が過ぎました。
おかげさまで閲覧数が200を超えました。
まだまだ初心者ですが、これからもっと書いていきたいと思います。
先月ニュースに取り上げられた二つの介護施設の問題について、ブログなどで既に取り上げられている方も多いので、後追いになってしまいますがご了承下さい。
どちらの施設も職員の大量退職が引き金となって問題が明るみになっていますが、今後同様のケースが各地で露見する可能性があると思います。
よく2025年問題が取り上げられていますが、多くの人にとっては他人事のように思える節があります。
しかし、現実問題として介護はもう他人事ではありません。
「介護施設に入所する。」=「家族の負担が減る。」
そんなイメージの人も多いかと思いますが、介護が必要な本人そして家族にはそこからがある意味本番です。
経済的に余裕のある世帯にとってはお金で解決できる問題、と思われがちですが介護保険サービスの自己負担割合が今年の夏から3割負担の方もいらっしゃいます。
特別養護老人ホームに入所する場合、簡単に言うと今まで15万円程度で済んでいた方でも20万円近く負担する必要があるという事です。
※実際に事業所ごとで算定している加算や病院受診などの介護保険外のサービスの利用により金額は変動します。
自宅で介護していた時より経済的負担が大きくなる、そうなると入所している施設に対して更なるサービスを求めてしまう。
しかし、自己負担が多くなろうと事業所に入ってくる報酬が増える訳はありません。
むしろ、自己負担分の未収金が発生すると減収になりかねない状況です。
そして、ただでさえ人手不足の介護施設にこれ以上のサービスを求められても、限界があるのが実情です。
現場で働く介護職員にとっては、入所者が少ない=仕事が楽、と思って仕事に臨んでいる人もいるかもしれませんが、入所者が一人減るだけで事業所としては大打撃です。
かと言って医療的ケア(経管栄養)などにより無理やり延命させることは倫理的にも疑問が残ります。
現場の職員が減ればコストは大幅に削減できますが、残った職員の負担は更に増えて退職の連鎖が続きます。
そして、そのストレスの矛先が入所者本人へと向けられる。
負の連鎖が止まらない状況を生み出します。
介護施設の経営とは、思っている以上にハードルが高いものなのです。
そんな施設に親を入れるつもりはない、と思う方も多いはずですが良い介護施設というのは常に満床でなかなか入ることが出来ません。
では、どうしたら良いのか?
それは、入所した施設に毎日とは言いませんが、こまめに足を運んで面会したり職員としっかり会話して本人に接する事が重要になってきます。
『介護負担を減らすために施設に入れたのに負担が減らないじゃないか』と思われる方もいるでしょうが、本人の状態をしっかり確認する事ができ事故を未然に防ぐことが出来ます。
というのも、介護施設という閉鎖されたブラックボックスの中に第三者である家族が入り込むことで本人や他の入所者にとって社会性の維持が期待できますし、悪質な職員へのけん制にも繋がります。
また、現場の職員が良くても法人がブラックな場合もあります。
その事に気づいたときは行政に相談することで改善される場合がありますので、日頃から注意を向けておくことが大切です。
今回のケースで一番の被害者は入所している方々ですが、家族にとっても大きな問題だと思います。
よりよい介護を受ける為にも、預けっぱなしにするのではなく積極的に関わっていく事が家族にとっての責務でもあると思います。
まとめ
・介護の問題は『他人事ではなく、自分事。』
・施設の経営は簡単じゃない。
・預けっぱなしは事故の元。
・信頼関係の構築が大切。
・社会性の維持がADL低下を防ぐ。
・積極的に行政を巻き込む。