【介護職人】
個人的な解釈ですが、1つの能力に特化したエキスパートな人を『職人』と呼びます。
職人というと、土木や工場などの肉体労働者の方々がすぐに思い浮かぶと思いますが、介護の世界にも『職人』はいます。
例えば、BPSD(行動心理症状)により、帰宅行動の出る利用者の対応が抜群に上手い職員。
夜間の排泄交換時、尿・便汚染もオムツ弄りもなくパット使用量も無駄がない職員。
表情や記録から、心身の状態をしっかりと観察し予測出来る職員。
利用者のご家族に的確な報告とクレーム対応が出来る職員。etc…
挙げればきりがありませんが、大切な事は
『気づく』ということ。
介護は単純作業なんて言われたりもしますが、土木や工場などの肉体労働者の方々も精度の高い仕事をするためには単純な作業ばかりしている訳ではありません。
長年の経験の積み重ねと技術向上の努力が精度の高い仕事に変わっていきます。
昔の私はある程度の事ならそつなくこなせる自信があったため、1〜2年やった程度で全てを出来ている気でいましたが、失敗も沢山してそんなに甘くない事も学んできました。
介護で職人というと違和感があるかもしれませんが、成果が見えにくく、その都度状況は違うため、決して単純労働とは思いたくありません。
ただ、介護の質を上げる=クオリティの高いサービスを提供する為には、介護保険制度についてだけでなく、労働基準法など、社会全体の仕組みを理解する必要があります。
ただでさえ、多忙でそんか余裕はないと思いますが、法律を知る事は自分を守る事にも繋がります。
1人で全てを覚える事は難しいので、そういう時は専門家に依頼する事をお勧めします。
最初から出来る人はまずいません。
いくら世の中が多様化したとはいえ、介護業界も比較的新しい業種です。
これから先の社会、今いる私達の取り組み方1つで大きく価値観の変化が訪れると思います。